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MESSAGE

安心・安全なポイントサイトは、 積極的な情報共有から始まる

「MESSAGE」第2回目 JIPC設立理念と未来への展望 〜中編〜

JIPC会長 (写真左)宇佐美 進典(株式会社VOYAGE GROUP )代表取締役社長 兼 CEO

JIPC副会長 (写真中央)廣瀬 守(株式会社DNPソーシャルリンク)代表取締役社長

JIPC監査役 (写真右)森 輝幸(GMOメディア株式会社)代表取締役社長

JIPC発足以降、加盟企業間のなかで大切にしてきた“情報共有”という姿勢。それぞれが抱える課題をあえてオープンにすることで、セキュリティ問題を始めとする多くの課題に業界として対処してきました。JIPC加盟企業が個々ではなく業界としての課題解決を優先させる、その意味とは?

Q:JIPCの発足後、加盟企業によるネットワークは、どのように機能していますか?

宇佐美 これは当初想定していなかったことですが、ネットワークを構築したことにより、さまざまな情報が加盟企業間で共有できるようになりました。もちろん、ビジネスでは競争相手になるので、すべての情報を共有しているわけではありませんが、共有できる情報は決して少なくありません。いざ共有してみると、現場レベル、個人レベルになればなるほど、みな同じような課題を抱えていたことが分かりました。

廣瀬 そうなんです。どこもトラブルやクレームの対処法に悩んでいたり、ユーザーサポートのやり方に迷っていたりします。もちろん利益に直結するような美味しいネタを共有することはありませんが(笑)、業界としてマイナスイメージに繋がるような事案については、情報を共有することで解決に至ることもあります。

宇佐美 解決すべき課題があれば、その都度ワーキンググループを発足させ、課題に興味のある有志を各社から募っています。彼らを中心にミーティングを開いたり、勉強会を催したりしながら、ベストプラクティスとなる施策を追求し、その結果をネットワークの中で共有しています。

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廣瀬 各企業のトップも定期的に顔を合わせていますが、そこで得られることも少なくありませんね。経営者の立場からすれば、いかに社員が働きやすい職場にするか、そのために施策をどうするかは、非常に大切な問題です。福利厚生はどうすべきか? 残業代は? 休暇は? そうした案件についてトップ同士が忌憚なく話し合い、情報を交換する。企業の事情によって採用できること、できないことはあるにしても、人材=資源の有効活用という面で大いに参考になることは確かです。

宇佐美 各企業のトップは3カ月に1度のペースで顔を合わせています。

廣瀬 各企業が等しく抱えている課題とは逆に、非常にレアなケース、たとえば法的な手段に訴えなければならないようなケースに遭遇したときも、JIPCのネットワークはとても役に立ちます。滅多にないことでも、横の繋がりで訊ねてみると、じつは同じような経験をしている企業がいて、その対処法が参考になるということがあるからです。レアな経験は一社だけのノウハウにも繋がるので、普通は隠したがるものですが、JIPCの加盟企業に限っては、業界内で再発防止策を共有することを優先し、似たような事案を作らないために情報を開示して、業界の健全化に努めています。

森 セキュリティの問題も同様ですね。あれは5年ぐらい前のことでしたか、海外から不正なアクセスが大量にあったときも、手口について情報交換したり、対策を共有したりしましたが、JIPCネットワークの有効性を痛感しました。当社も助かりました。

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宇佐美 各企業ごと個別にセキュリティの強化に取り組んではいても、大量の不正アクセス相手では、タイミングとノウハウの面で限界があり、個別の対応ではどうしても後手に回ってしまいますからね。5年前のときは、いつの時点でどの地域からどのようなアタックがあったか? それにどう対応したのか? そうした情報を共有したことで、どの企業も素早く適切に対処することができました。

Q:情報の共有が各企業に多くの恩恵をもたらしているんですね。では、情報の共有以外で、一企業にはできないけれど、JIPCという団体だからできたということはありますか?

宇佐美 これも4~5年前のことでしたが、資金決済法が改正された際、ポイントは規制の対象になるのか、それとも“おまけ”として除外されるべきなのかが話題になりました。ポイントは法律で規制されるものではないというのが私たちの立場でしたが、そうした考えを経済産業省なり金融庁なりに訴えるにしても、一企業の声ではそうそう聞いてもらえるものではありません。しかし、幸いにもJIPCという業界団体の窓口を設けたことで、私たちの声がずいぶんと官公庁に伝わりやすくなりました。

廣瀬 さらにいえば、それに伴う弁護士費用も企業にとってはバカにならないコストです。協議会として意見を集約すると同時に、そうしたコストもひとつにまとめられる。これも大きいことだと思います。

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森  業界団体として数をもって交渉すれば、相手の対応も違うわけですから、JIPCの存在はとても大きいですよ。

宇佐美 のちに金融庁の方から「立法趣旨を説明するから勉強会を開いて欲しい」との提案がなされたこともありました。JIPCが業界団体としてロビー活動を続けてきた成果だと思っています。

Q:団結力の強さが際立ちます。世の中には業界団体と呼ばれる組織が数多く存在しますが、業界団体に詳しい人から、JIPCほど企業同士が仲の良い業界団体は他にないといわれているそうですね。

宇佐美 どこもそうでしょうが、基本的に商売敵である企業同士が集うわけですから、どうしても形骸化しがちですよね。立ち上げ当初こそ、プレス発表などしたりして活発に見えますが、当面のテーマにメドが付いたりすると、もうそれで終息していくのがお決まりのパターンです。

森 確かに、どこの業界もそんな感じですね(笑)

宇佐美 JIPCは設立から10年を数えます。では、10年後、JIPCはどうなっているか? 正直言って、まだ明確なビジョンは持ち合わせていません。ただ、これだけは言えます。個々の企業より先に、業界全体として健全に市場を成長させていかなければ、個としての企業の成長も望めないと……。じつは10年前も同じ想いを抱いていました。そして、おそらく10年後も変わらないと思います。

<次回に続く>