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ポイントに関する調査結果レポート(2025年9月版)

JIPCは、全国の10代〜60代の男女1,000名を対象に、「ポイントに関する調査」を実施しました。

調査概要

集計対象:15歳から69歳の男女 1,000名
調査期間:2025年9月6日~9月8日
調査方法:インターネット調査
調査主体:JIPC(一般社団法人日本インターネットポイント協議会)
協力会社:株式会社エクスクリエ

結果サマリー

・大手キャリア中心の「ポイント経済圏」が定着し、ポイント活用は生活防衛のための”当たり前の習慣”へと進化しました。
・ユーザーは少額を貯める「お小遣い派」と高額を稼ぐ「本格派」に二極化しており、特にサイト利用では手軽な操作性(UI/UX)が重視されています。
・ポイントサイトサービスの利用も各サービスに分散されつつある一方で、未利用者も多 く、認知次第で利用者拡大の可能性があることも示唆されます。
・サービスの改悪や物価高を背景に、「貯まりにくさ」を感じる声が「貯まりやすさ」を上回り、ユーザーの厳しい視線がうかがえます。
・にもかかわらず74%以上が利用継続を望んでおり、市場はユーザーがサービスを厳しく選別する”成熟期”に突入していると考えられます。

調査1:以下ポイントについて、あなたが普段貯めている(活用している)ものをお選び下さい。(複数回答可)

楽天ポイントを筆頭に上位の顔ぶれは変わらず、大手サービスの勢力図が固定化していることが示唆されました。
これは各社の「経済圏」の強さを反映したもので、ユーザーが自身のライフスタイルに合ったサービスを継続利用している結果と言えます。
特に決済やEC、通信といった生活インフラに紐づくポイントに人気が集中し、市場の成熟がうかがえる結果となりました。

調査2:ポイントを主にどのような方法で貯めてますか?(複数回答可)

ポイントの貯め方では「店頭でのお買い物」が最多となり、日常的な消費活動がポイント獲得の基盤であることが改めて示されました。
一方で、2位以下の「ネットアンケート」「ネットでのお買い物」「キャッシュレス決済利用」はほぼ同数で、デジタルを活用した多様な貯め方が一般化していることも分かります。
ユーザーは、リアルな店舗での購入を基本としながら、オンラインでのアクションや決済手段の工夫を組み合わせ、ポイントを複層的に獲得しているようです。

調査3:ポイントが貯まる「ポイントサイト」や「ポイントモール」(例:モッピー)の存在を知ってますか?

ポイントサイトの認知・利用状況は、「現在利用している」層(36.3%)と「知らない」層(37.5%)がほぼ同数で二極化する結果となりました。
これは、お得情報を積極的に活用する”ポイ活上級者”がいる一方で、多くの人にとってはまだ馴染みの薄いサービスであることを示唆しています。
また、「知っているが使っていない・やめてしまった」層が約26%いることから、”手間がかかる”といったイメージが利用のハードルとなり、本格的な普及への課題となっているのかもしれません。

調査4:次のサービスについて、あなたご自身が直近1カ月以内に起動したことがあるものを、すべてお選びください。(複数回答可)

利用されているサービスの種類は多岐にわたり、高単価案件でしっかり貯める「総合サイト型」と、移動やレシート等で気軽に貯める「スキマ時間活用型」に人気が分散しています。
このことから、ユーザーは自身の目的やライフスタイルに合わせ、利用するサービスを厳選・使い分けている様子がうかがえます。

調査5:ポイントサイトを利用する際重要視する点は何ですか?(複数回答可)

ポイントサイトで重視する点では「ポイント交換の手軽さ(出口)」「還元率の高さ(入口)」「安全性(基盤)」がトップ3となり、ユーザーがお得さと安心感を両立させたい意向がうかがえます。
しかし、「アプリの使い勝手」と「操作性」を合計すると24.7%で実質的なトップとなり、日々のストレスのない操作感(UI/UX)こそが、継続利用の最も重要な鍵であることが示唆されました。
運営会社の知名度よりも実質的な機能や信頼性が重視されており、ユーザーはサービスの価値をシビアに見極めているようです。

調査6:過去3ヶ月間で、どのくらいのポイントを獲得しましたか?

過去3ヶ月の獲得ポイントは「覚えていない/分からない」が26.9%で実は最も多く、多くの人が収支を細かく管理せず”自然に貯まる”範囲でポイントと付き合っている実態が明らかになりました。
具体的な金額では「500〜2,000円未満」が最多で、月換算で数百円程度と、無理なく日々の生活にプラスアルファの楽しみを加える”お小遣い派”がマジョリティと言えそうです。
一方で1万円以上獲得する”本格派”も一定数おり、ポイ活への取り組み方が大きく二極化している様子がうかがえます。

調査7:ポイントの貯まりやすさは以前と比べてどう感じますか?

ポイントの貯まりやすさは4割超が「あまり変わらない」と回答し、多くの人の体感は大きく変動していないようです。
しかし、「貯まりやすくなった」という声に対し「貯まりにくくなった」との回答が2倍以上となり、お得感の目減りを実感している層が際立つ結果となりました。
この背景には、一部サービスの還元率引き下げに加え、物価高騰により相対的にポイントの価値が低下しているという、昨今の経済状況も影響しているのかもしれません。

調査8:今後、ポイント制度やポイントサイトをどのように利用したいと思いますか?

今後の利用意向は、「今と同じくらい」と「今より積極的」を合わせ74%を超え、ポイント活用が生活に完全に定着していることが示されました。
半数以上が現状維持を望む安定した基盤があり、さらに約4人に1人は更なる活用を求める”意欲層”であることも分かります。
物価高から生活を守るための”当たり前の習慣”として、ユーザーの暮らしに不可欠な存在になったと言えるでしょう。